【QVC福島】「ギコギコはしません」の元ネタは?あの放送事故の真相を紹介
「ギコギコはしません」という言葉を、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
SNSや動画サイトで話題となり、ネットスラングとして定着しているこのフレーズ。しかし、その元ネタや生まれた経緯を知らない人もいるかもしれません。
実はこの言葉、QVCというテレビショッピングチャンネルでの放送中に生まれたもの。
今回は、通販番組での「放送事故」とも言える面白すぎるハプニングから生まれた「ギコギコはしません」の元ネタや、その後の真相について詳しく解説していきます。
この記事を読めば、「ギコギコはしません」がなぜこれほどまでに流行ったのか、その理由がきっとわかるはずです。あわてず騒がず落ち着いて、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
ギコギコはしませんとは(元ネタについて)
ネット界隈で話題のフレーズ「ギコギコはしません」は、「QVCジャパン」というテレビショッピングチャンネルなどで活躍する実演販売士の福島豊さん(通称:QVC福島)によって発せられたものです。
「ギコギコはしません」発言が飛び出したのは、QVCジャパンの通販番組の放送中、まるで厨二心をくすぐるような見た目のかっこいい「燕三条のパン切り包丁 ハイブリッドソースライサー」を紹介している最中のことでした。
福島さんは、ハイブリッドソースライサーの特徴について説明。この包丁はその名の通り「ハイブリッド」な構造で、切れ味抜群のギザ刃と、パンくずが出にくい直刃を組み合わせており、パンをバサバサやぼそぼそになりにくく切ることが可能。さらに、日本製で高品質であることも強調。
福島さんは自信満々にこれを宣言し、自身もこの包丁を愛用していると述べました。「他の包丁が使えなくなるほど素晴らしい」と絶賛しています。
そして、その切れ味を視聴者に証明するため、一斤の食パンを取り出して実演を開始しました。
「普通のパン切り包丁はギザギザですから、ノコギリみたいにいったりきたりいったりきたりしないといけない…このギコギコはしません!」
そう言って、福島さんは包丁を食パンに当てましたが…。
「ギコギコはしません!」
と、高らかに宣言した福島さんでしたが、実演が始まると、その言葉とは裏腹に、なんと包丁を前後にギコギコと動かしながら食パンを切り始めたのです。
福島さんはそのまま、「スゥーーッ」という擬音語まで使いながらノコギリのように前後にいったりきたりさせてギコギコとパンを切り続けます。
共演者の石川さんも、何かを察したかのように「おお、すごーい」とフォローを入れますが、その声はどこかぎこちなく…。
「スーッと刃が降りていく」はずが、実際には何度もギコギコ…。さらにもう一度ギコギコ…。
福島さんの「ギコギコはしません」発言と、その後のまさかのギコギコ2回行動。この矛盾したシーンを見た視聴者は
「ギコギコしてるやんw」
「ギコギコしてるんだよなぁ・・・」
「スー(ギコギコ)」
「ギコギコはしません(大嘘)」
「ギコギコしてて草」
とツッコミコメントが殺到。
以降「ギコギコはしません」は、ネットミームとして定着し、ボカロ曲やMAD動画など、様々な形でネタとして使われるようになりました。
後に紹介しますが、このハイブリッドソースライサーで切った食パンの断面は驚くほど綺麗な切り口で、パンくずもほとんど出ていません。切れ味自体は本物であることが証明されたのです。
実は、この「ギコギコはしません」ネタ自体は主にニコニコ動画に投稿されている動画で以前から用いられていましたが、切り抜き動画がYouTubeのshortsやTikTok、Twitter(X)などで拡散されて再ブームに火がつき、さまざまなプラットフォームでも広く知られるようになりました。
福島さんは、以前からニコニコ動画などで「QVC福島」の愛称で親しまれており、その独特な言い回しや、商品紹介中のプチ放送事故などがたびたび話題となっていました。
今回の「ギコギコはしません」事件も相まって、福島さんはネット界隈での人気がさらに上昇。
- カンペをチラチラ見る姿
- 数々の迷言
- トークスキルは高いのに、商品の使い方がガバガバなところ
など、その個性的なキャラクターが多くの視聴者を魅了しています。
ニコニコ動画やYoutubeでは、「QVC福島ガバガバシーン集」「かわいいシーン集」「かっこいいシーン」といったまとめ動画や、出演シーンを使った釣り動画などが多数存在するほど。
さらにはホモのおもちゃとなり、放送内での福島さんの動きを切り抜かれてBB素材にされたり、また、LINEスタンプ(本人公認済み)が制作されるなど、その人気は実演販売士という枠を超え、ネット界の有名人として確固たる地位を築いています。
後日談:「ギコギコはしません」発言の真相
福島さんは、その後2022年5月27日のレジェンド松下氏のライブ配信「ギコギコしない水素の音ライブ」に共演した際に、当時の放送のことを振り返っています。
以下が、そのライブの動画です。
『ギコギコしない水素の音ライブ』レジェンド松下×福島豊×タイガー尾藤
https://www.youtube.com/watch?v=WBqVAi7ohdM
パン切包丁の話題は「1:50~」と「10:58あたりから」
ライブ配信中、福島さん自身ギコギコしてしまった自覚はあるらしく、「ギコギコはしません」という発言について、
「(パンに包丁を入れたら、途中で)止まっちゃったから、ちょっとギコギコしちゃったんだよね」
「家で試したときは、ギコギコしなかったんだけど『ギコギコしませーん』と喋り出しちゃったから、しょうがない」「勘弁してください、2回ぐらいだから」
と語っています。しかし、映像を見る限りでは、「ちょっと」や「2回ぐらい」というレベルではなく、かなりの「ギコギコ」具合であったことは否めません。なお、福島さんは家でもこの包丁を何年も使っているとのことで、刺身を切るときなどに使うとのことです。
ギコギコしませんで話題となった包丁とは?
「ギコギコはしません」の放送事故で一躍有名になったこの包丁は、アーネスト株式会社が販売する「燕三条のパン切り包丁 ハイブリッドソースライサー」です。
この包丁は、硬いフランスパンから柔らかいサンドイッチまで、どんな種類のパンでも気持ちよく切れるように設計されています。
- 波刃と直刃のハイブリッド構造: 押し切りと引き切りの両方をスムーズに行えるよう、刃先と刃元にはギザ刃、中央には直刃を採用。パンくずが出にくく、美しい断面を実現します。
- 刃渡り23.5cm: ホームベーカリーで作った大きめのパンやケーキも楽々カットできます。
- 積層強化木ハンドル: 水に強く、握りやすいハンドルは、長時間の使用でも疲れにくいデザインです。
- 鏡面仕上げの刃: 切れ味アップとサビ防止効果を両立しています。
メーカー希望小売価格5,184円のところ、QVCでは4,543円という特別価格で販売されていました。
福島さんはギコギコと動かしてしまいましたが、その後のパンの断面は驚くほど美しく、包丁の切れ味の良さを証明しています。
フランスパン、クロワッサン、カツサンドなど、様々な種類のパンをいとも簡単にカットする様子が放送され、視聴者に強い印象を残しました。
「ギコギコはしません」発言とは裏腹に、その切れ味は本物。パンを「スゥーーッ」と切るための工夫が満載。
まさに「メイドインジャパン(新潟県燕市)、こだわりの逸品」と呼ぶにふさわしいパン切り包丁です。
「ギコギコはしません」の放送事故にも関わらず、ハイブリッドソースライサーはAmazonや楽天で軒並み高評価を獲得しています。
レビューでは、「ギコギコしません」の言葉通り、「まな板が削れるほどスパッと切れる」といった絶賛コメントが多数。
福島さんの「ギコギコパワー」は、包丁の性能に対する疑念を生むどころか、そのギャップが面白さを加速させ、結果的に商品の魅力をさらに引き立てたと言えるでしょう。
しかし、その人気ゆえなのか、現在ハイブリッドソースライサーは売り切れとなりどのショップでも取り扱いがなくなっています。
そんな中、アーネスト株式会社から、新モデルで再販版「アーネスト パン切り包丁 つばめのパンナイフ 23.5cm 日本製 木柄 A-77028 ナチュラル」が発売されています。
旧モデルとの違いは、主にハンドル部分。黒色の積層強化木から、天然木のケヤキハンドルへと変更され、より高級感が増しています。
その他の特徴はハイブリッドソースライサーと同様で、
- 波刃と直刃の複合刃で、パンくずを抑えながら綺麗にカット
- 硬いフランスパンも柔らかい食パンも簡単に切れる
- 刃渡り23.5cmで様々なサイズのパンに対応
- 天然木の欅ハンドルは手になじみやすく、まな板に指が当たらない設計
- 特殊鋼材を使用した刃は、切れ味抜群
まさに「まるで妖刀のような切れ味」と謳われるほどの切れ味を誇ります。
興味のある方は、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか?
QVC福島さんってどんな人?
「QVC福島」の愛称で親しまれる福島豊さんは、日本のテレビショッピング界で活躍するフリーの実演販売士。QVCジャパンの番組に多数出演していることから、QVCの社員と誤解されがちですが、実はそうではありません。
福島さんの魅力は、何と言ってもその親しみやすいキャラクターと軽快なトーク。立て板に水のような語り口と、見事な手さばきで、商品の魅力をテンポ良く、分かりやすく伝えます。
豊富な経験とノウハウで、商品の魅力を引き出すプロフェッショナルでありながら、時折見せる「ガバガバ」な一面もまた、視聴者を楽しませています。
<QVC福島のプロフィール>
本名: 福島 豊
身長: 170cm前後
体重: 80kg前後
足のサイズ: 26.5cm
出身地: 東京都品川区(実家は焼き鳥屋居酒屋を経営していた)
生年月日: 1974年2月26日(2024年時点で50歳)
最終学歴: 東京都にある商業科のある高校
家族構成: 三人兄弟の末っ子、現在は既婚で二男一女の父
自宅(福島ラボ): 窓が14個あるマンションの角部屋、ベランダが南向き、12階よりちょっと高い、浅草アートブラシから車で10分、家のそばに土手がある
愛称: プリンス福島、王子くん、福ちゃん、バーガーちゃん
肩書: プロショッパー、商品アドバイザー、ライフスタイルアドバイザー
福島さんは高校卒業後、ステーキ屋での勤務を経て、21歳の終わり頃に実演販売士の道を目指しました。
持ち前のトークスキルとユーモアあふれるプレゼンテーションで、QVCジャパンをはじめ、様々な販促動画に出演する人気実演販売士へと成長。
そしてカビ取り剤、KBTITならぬ「KBNIT(カビナイト)」のベストセラーとしてメダルを授与されるほどの功績を残しています。
そんな福島さんは実は年間最高売上15億円という驚異的な数字を叩き出している敏腕プロショッパーなのです。
福島さんの出演している動画には、詐欺師であるという悪質なコメントをたまにみかけるときがあります。
とんでもない!
彼はプロショッパー、実力派の実演販売士だ。
ニコニコ動画発!QVC福島さんの人気爆発の軌跡
QVC福島さんがネット上で広く知られるようになったきっかけは、ニコニコ動画でのある出来事でした。
福島さんの実演販売動画が、人気動画シリーズ「真夏の夜の淫夢」の釣り動画としてニコニコ動画に転載されたことが、ブレイクのきっかけとなりました。
商品名を「淫夢語録」のように言い間違える 例:「ののじ→ななじ」
淫夢で使われるBGMを実演中に流す
といった偶然が重なり、福島さんは「淫夢ファミリー」の一員として認識されるように。
この出来事をきっかけに、福島さんの実演動画はニコニコ動画で爆発的な人気を集め、数々のMAD動画が制作されるなど、一大ブームを巻き起こしました。
ニコニコ動画では、福島さんのことを「QVC福島」と呼ぶ文化が定着しており、福島さんがQVCジャパンに出演していることから生まれた愛称ですが、QVCの社員ではない福島さんにとっては、ある意味不本意なネーミングと言えるかもしれません。
しかし、この「QVC福島」という名前が、彼の人気をさらに加速させることになりました。
福島さんの実演スタイルは、「真夏の夜の淫夢」の世界観と不思議な親和性を持っています。
真面目な表情で繰り出される独特な言い回しや、予想外のハプニングの数々は、淫夢民の心を掴み、多くのネタを生み出す原動力となったのです。
このように、QVC福島さんは、ニコニコ動画の「真夏の夜の淫夢」界隈なくしては語れない存在と言えるでしょう。
<QVC福島さんをもっと楽しむためのキーワード語録>
にんじんしりしり
お客様ぁん
スローモーションもう一度
あわてず騒がず落ち着いて(ASO)
お前はどうせ、慣れてんだろ?(ODN)
優雅な感じで上品に(YKJ)
おい。
動きにくくて使いやすい
武器商人
理科の実験でーす
ののじの回し者
年収450万
瞬き禁止でご注目!
アナーキオタモ
ルイージサーキット
緑アレルギー
ブラック福島
じゃんけんで負けた小学生
生放送(免罪符)
鍵のテーマ♪
さやえんどう出現バグ
疑似〇〇
ジアリク
ロトの紋章エプロン
ナウい生卵
ホモの刃物
へへ…ナマホウソウ…
大は小を兼ねません
凸凹三角丸四角
あぁ、ごめんなさいぃ・・・
最後に
いかがでしたでしょうか、読者様ぁん💗
福島豊さんがテレビに出演するたびに、5ちゃんねるなどのファンコミュニティは賑わいを見せます。彼の出演情報を予測する「QVC福島出演予想bot」なるTwitterアカウントまで存在するほどの人気ぶりです。
福島さんは、「実際に使って良かったモノしか実演しない」というポリシーを持っており、商品への愛情と実演販売士としての確かなスキルで多くのファンを獲得しています。「ギコギコはしません」発言も、そんな福島さんらしさが垣間見えるエピソードの一つと言えるでしょう。
しかし、忘れてはいけないのは、福島さんは芸人ではなく、プロのショッパーであるということ。
今回の記事を通して、「ギコギコはしません」の背景にある福島さんの魅力や、商品のプロモーションにおける「面白さ」の重要性について、少しでもご理解いただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
最後におまけみたいなもんで
本編一部文字起こし
「さあ、そして、えー後半は こちらでございまーす!」
「はーい、ご覧下さい。 僕のイチオシのパン切り包丁をご紹介します。」
「はい。」
「メイドインジャパン。こだわりの一品はまず、切れ味のレベルが」
「紙!?」
「半端じゃないんです。」
「はぁっ本当ですね。」
「新潟県は燕市で作ってる包丁なんですが、 切れるといったらご覧下さい。 この柔らかい、フワフワの、なんとシュークリームがものの見事にきれいに真っ二つになるぐらいの優れモノなので、是非この機会に1本試して見て下さーい。」
「こんなにもフニャフニャのシュークリームがスパッと切れてますね。 みて下さい。これ燕三条のパン切り包丁。もちろん日本製。」
「はい。」
「えーハイブリッドソーススライサー。メーカーさんでは、5184円が今日限り4543円。 もちろんね、こういう食パンが、あのボロボロボロボロパンくずが出ないで切れたら嬉しいですよね。」
「そうですね。 いいですよね。」
「あのね、うちはあの、海苔巻きもそう。」
「はいっ もう本当今まで切りにくかったようなものが」
「はい。」
「いとも簡単にスパッと切れる。 名前はもちろんパン切り包丁なので、あらゆるパンを切ってもらいたいんですが、 実は根元と先端だけギザ刃になっていて、真ん中はすぐ刃と言って、平らな刃なのでいろんなもの切った時にバサバサとかボソボソになりにくいんですよねー。」
「うん ほんとですね。 この切れ味の良さって見た目もそうだし、味にも関わってきますよね。」
「勿論でございます。」
「そうなんです。あと本当にあの、バゲット?なんかもスパッと切れるということで。」
「うん、本当よく使いまーす。」
「はい。どうぞこのお時間、お買い逃しの無いようになさって下さい。 さあ、もうお声聞こえていましたゲストの方、ご紹介しましょう。 えー商品アドバイザー、福島豊さんでございます。 お願いします。」
「お願いしまーす。」
「え、プロショッパーとしてお越しいただいてます。失礼します。」
「はい! これは、本当に優れモノですからね。 はい。」
「これいいですねー。もう早速のご注文ありがとうございます。」
「ありがとうございまーす。」
「今日私も数があったらこれも狙っております。」
「もうぜひ、ぜひ。」
「形面白いですよね。」
「実は特徴があるんですが、普通パン切り包丁って全部がギザギザの刃になってますよね。」
「そう、そう。 あの、例えばここみたいな、こことか、ここみたいな。」
「はい。 実はこの包丁は先端と根元だけがギザ刃で、真ん中はすぐ刃と言って、平らになってんです。 このおかげで、バサバサとかボソボソになりにくいんですよねー。」
「えーっ これも、もうすごあのさっきね、ちょっと試し切りしてみたらすごかっ・・・、もうびっくりしました。」
「すごいですよね。これは僕がもう1年間ずっと使い続けていて」
「はい。」
「他のを使えなくなるぐらいのパン切り包丁なんです。」
「素晴らしいです。」
「まずは論より証拠。見て貰いましょう。 パン、一斤買ってきました。」
「はい。」
「フワフワのこういう食パンってほんっとに切りにくいんです。」
「はい。」
「普通のパン切り包丁はギザギザですからー」
「はい。」
「ノコギリみたいにいったりきたりいったりきたりやんないといけない」
「そうそうそう、ギィコギィコギィコギィコ・・・。」
「このギコギコはしません。 一度刃が入ってしまったら、スゥーーーっと刃が降りていってくれるんで」
「・・・・・おー、すごーい。」
「まぁ今までーなかなか切りにくかったー、この一斤のパン、切り口ご覧下さい。」
「うわぁ」
「本当にふわふわでー」
「スパッと切れてる。」
「そうなんです。」
「あと、あの、下にね、あの切りくずのカスが少ないですよね。」
「非常にパン粉が落ちにくいんですね。これは真ん中がすぐ刃の包丁だから。」
「へぇーー」
「ただ僕は当然慣れてるんで、お前だから切れるんじゃないかってもう必ず言われるんで、お客様代表では、早速石川さんにこの凄さ、ちょっと立ち位置交代。 試してもらいましょう。」
「はい。 さっきね、私1回試したんですけど」
「もうね、ちょっと、厚めにダイナミックに切ってもらって」
「いきますよー」
「で、もう」
「ほら、スッ、スッ、スッ、ス。」
「これ本当にすごいですよね。」
「ホラホラ、私が切ってもこの通り。」
「これがまさに メイドインジャパン。」
「ジャパン。」
「燕市で一本一本とことんこだわって作ってるんで」
「ほら!」
「もう切れ味のレベル」
「違う。」
「半端じゃないですよね。」
「半端ない。もう、あの平面、フラット、滑らか。」
「そう綺麗に切れる。 しかもノコギリみたいに、ごしごしやる必要もないんです。」
「なーい」
「ということは、せっかくなんで、じゃあついでにそのバゲットもいいですか?」
「あ、バゲットね」
「どうぞどうぞ。 持ってきていただいて。」
「こっち、こっちですか?」
「うちねバゲット結構食べるんですよ。 だけどこれ切るのって本当ギコギコして、こっちは潰れて」
「そうなんです。」
「で、あのくずがいっぱい飛んで」
「そーなんです。」
「これいいですか?」
「はい。先端のギザ刃がスッと入るんで、そこからは早いんですよ!」
「あぁーっ!あぁ! ちょっと!いきますよ。」
「すごいですよね!」
「おぉー!」
「すごいんです。」
「おぉー!」
「それこそ厚く切って、 ガーリックトーストにしてもいいし」
「薄く切ってぇ」
「薄く切ってそれこそ、これ乾燥させてラスク作ってもいいし。」
「薄く切って ねぇ!すごい。」
「これだけで気持ちよくバゲットが切れちゃいますから。」
「すごーい」
「今持ってるパン切り包丁と単純に比べてみても」
「はにぇ!」
「この凄さを本当に感動して、いただけると思いますよ。」
「切ってて気持ちいいですよね。」
「気持ちいいですよね。」