ロードバイクとクロスバイクの違い、どちらがいいか
これからスポーツ自転車に乗ってみようと考えている人で、最も多く見られる悩みが「ロードバイクとクロスバイクのどちらを選ぶべきか」ではないでしょうか。
ロードバイクに乗ってみたいけど敷居が高そう・・・
最初にクロスバイクを買ってからロードに乗り換えようか・・・
ほんとにどちらを買おうか悩みますよね。
まず、スポーツ自転車にはロードバイクとマウンテンバイクとクロスバイクの3種類に分けられます。
ロードバイクは整備された道路上で行われるロードレース用の競技用自転車で、マウンテンバイクは舗装されていない山道を走行するためのもので、そしてクロスバイクはこれら2つのバイクの中間用としてロードバイク(もしくマウンテンバイク)のフレームをベースに、整地でも不整地でも走行できるスポーツ自転車として作られたものです。海外ではハイブリッドとも呼ばれます。
では、なぜロードかクロスで迷ってしまうのでしょうか?それには4つの理由があります。
- 価格
ロードバイクとクロスバイクでは価格の差が結構あります。クロスバイクは5万円ほどでそこそこの性能を持ったものが買えますが、ロードバイクは5万円程度では買えません。入門用ロードであっても最低8万円は必要になります。初期費用の差が悩みの種です。 - ハンドル形状
クロスバイクは、マウンテンバイクなどと同じフラットハンドルですが、ロードバイクにはドロップハンドルという独特な形のハンドルになります。実はこのドロップハンドルに不安感を持つ人は少なくないのです。 - タイヤ幅
ロードバイクは23Cを標準として、クロスバイクよりも細めのタイヤになります。この細さゆえにパンクなどの心配をしてしまいます。 - ポジション
ポジションも、ロードバイクとクロスバイクには違いがあります。クロスバイクはサドルとハンドルの落差がほぼ同じ(ハンドルのほうが高い場合も)ですが、ロードバイクでは一般的にハンドルが低い前傾姿勢になりますので、この前のめりの姿勢に不安を持つのでしょう。
ロードバイクのほうがスポーツ自転車ライフを始めるための初期費用が高くなりますが、これはもう仕方ありません。そしてドロップハンドルについてですが、これに関しては乗り始めてしまえばすぐに慣れてしまうので問題ありません。ドロップハンドルのブレーキのかけ方に不安があるのでしたら、補助ブレーキ付きのものを選ぶと良いでしょう。パンクは空気圧の調整ができてさえいれば心配ありません。日頃の点検が重要です。ポジションは、なにもプロロードレーサーのようなハンドル落差は必要はありません。ハンドルを少し高めにセッティングすれば、あまり強い前傾姿勢にならず快適に乗れるでしょう。今のロードバイクは初心者にも乗りやすくなっています。
正直いって、チョイ乗りや通勤、通学といったスポーツ性のない目的にはクロスバイクのほうが向いています。でも、そういった目的が前提であればあなたは最初からクロスバイクを選んでいるはずです。つまり、ロードバイクとクロスバイクで迷っている時点で競技用であるロードバイクの存在感に惹かれているわけなのです。
これまでの例ではクロスからロードに乗り換える人が少なくないというのが実情です。
一度クロスバイクに乗るとママチャリには戻れなくなり、一度ロードバイクに乗るとクロスバイクには戻れなくなるという話をよく聞きますね。
さらにロードバイクはタイヤを太くしたりすればクロスバイクのような使い方ができますが、その逆は難しいのです。
以上の点を総合しますと、どちらにするか迷っている状況の場合は、「ロードバイクを選ぶ」ほうが良いと私は思います。
ちなみに誤解しないように付け加えておくと、ロードバイクとクロスバイクではそもそも方向性が異なるため、「ロードバイクとクロスバイクどちらが優秀なのか」といったことはありません。
中低速で景色を楽しむような走り方であれば、首を左右に振りやすく目線も高くなるなど、クロスバイクのほうが優れているケースもありますので念のため。ファッションでロードバイクに乗っている人がいることも事実です。
なんでもできるオールマイティな自転車はありません。それぞれ得意不得意があります。このような方は最初からロードバイクを選ぶべきです。
○後々ロードバイクを買おうと思っている方
○長距離を走ったり、レースに出たいと思っている方