【クリアレビュー】HD-2D版ドラゴンクエスト3リメイク【そんなにひどいか?】
HD-2D版ドラゴンクエスト3リメイクをプレイした感想、クリアレビューを語ります。
1988年にファミリーコンピュータで発売され、社会現象を巻き起こした伝説のRPG「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」。その3度目のリメイク作品が、2024年11月14日に発売。
Steam版を購入し、現在裏ダンジョン攻略中の私が、HD-2Dグラフィック、新要素、職業システム、戦闘バランス、音楽、UIなど、本作の魅力を余すところなく語り尽くします。良いところ・悪いところを忖度なしで徹底的に評価したので、購入を検討している方は必見です!ネタバレはなるべく控えています。
スーパーファミコン版リメイクやGBC版リメイク、そして3DS版などへの移植を経て、今回は「HD-2D」という新たなグラフィック技術をまとい、懐かしくも新しい姿で蘇りました。ドット絵の温かみと3DCGの奥行きを融合させた「HD-2D」によって、かつて熱狂した思い出はそのままに、より美しい世界へと進化した「ドラクエ3」をみていきましょう。
項目 | 詳細 |
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ジャンル | RPG |
発売日 | 2024/11/14 |
開発元 | アートディンク |
販売元 | スクウェア・エニックス |
対応機種 | ニンテンドーSwitch プレイステーション5 XBOX Series X/S STEAM Microsoft Store on Windows |
価格 | 6980円(+税) |
セーブ方式 | セーブデータ×9 + 中断データ |
公式サイト | こちら |
目次
ドラゴンクエスト3リメイクの特徴・過去作との相違点
まず、ドラクエ3過去作との主な違い、追加要素は以下のとおりです。
- 美しいHD2Dグラフィック表現。
- 移動時のダッシュが可能になった。
- 戦闘スピードを変更可能。
- 目的地マーカー・ガイドが追加。
- 教会でセーブが可能に。
- どこでも中断が可能に。
- 思い出システムの強化。
- おたすけ機能の追加。
- 「ほぼまんたん」機能の追加。
- 武器の見た目が戦闘中に反映される。
- 複数攻撃武器でも会心の一撃が出るようになった。
- ステータスに「みのまもり」が加わった。
- 「特技」と「新呪文」が追加された。
- レベルアップ時にHP・MPが全回復するようになった。
- フィールドマップが4倍ほど広くなった。
- ルーラで行ける場所が増えた。
- ダンジョン内で天井に頭をぶつけず、ルーラやキメラのつばさが使用可能。
- 画面右上にミニマップが表示される。
- フィールド上でキラキラからアイテムやゴールドを拾えるようになった。
- キャラメイクが強化され、仲間の外見やバトルボイスをカスタマイズ可能。
- 女戦士のビキニアーマーの下に肌着が追加された。
- 性別選択が「ルックスA・B」という表現に変更された。
- 新職業「魔物使い」が追加。
- 格闘場が廃止され、「モンスターバトルロード」に変更。
- 秘密の場所が追加。
- さとりの書が3個手に入るようになった。
- 重要イベントでのボイスが追加された。
- オルテガの追加エピソード。
- 新ボスの追加。
- エンドコンテンツの追加。
- すごろく場が廃止された。
- アクセサリーをメイン/サブの2枠装備できるようになった。
- 戦闘難易度を選択できるようになった。
- キャラは基本足踏みしない。
- 勇者は基本移動中には抜刀していない。
ほかにもいろいろあると思いますが、大体こんな感じ
ストーリー・シナリオ レビュー
オリジナル版『ドラゴンクエストIII』のストーリーをほぼ踏襲しつつ、追加エピソードやキャラクターの深掘りによって、物語の魅力がさらに増しているというのが、本作のシナリオに対する率直な感想です。
特に、主人公の父オルテガの足跡を辿るシナリオが追加された点は特筆すべき点でしょう。オリジナル版では謎に包まれていたオルテガの旅路が描かれ、主人公と家族の絆がより深く掘り下げられています。母親の心情描写もあり、感動的な場面も増えました。ボイスの追加やキャラクターの細かなリアクションも相まって、ドラマとしての完成度が非常に高いです。
また、ピラミッドや地球のへそなど、一部ダンジョンには新たにボスが追加され、ゲームプレイにメリハリが生まれています。
さらに、親切な目的地マーカー、目的地ガイド機能が搭載されたことで、次にどこへ行けばいいか迷うことなくサクサクゲームを進めることができます。ゆとり仕様に感じますが、このガイド機能は設定でオンオフが可能です。
クリアまでのボリュームは、ストーリーただ進めるだけだったらオリジナル版とほぼ変わらず、過去作をプレイ済みの人も、新鮮な気持ちで物語を追体験できるかと思います。
※開発チームがエンディングにたどりつくまでの平均は35時間ぐらいだったそうです。
グラフィック レビュー
<2DとHDの見事な調和>
ドラクエ3リメイクのグラフィックは、まさに「素晴らしい」の一言。2DとHDが見事に調和した美しいビジュアルは、文句のつけようがありません。2021年のティザームービー公開時は、正直なところ、キャラクターの歩き方やドット、敵の謎カメラ目線戦闘シーンやマップの狭さなどであまり期待していませんでした。
しかし、開発会社が変わり、2024年に公開された発売日発表トレーラーで、その印象は一変。圧倒的に美しくなったグラフィックバランスに、驚嘆させられました。
スクウェア・エニックス独自のHD-2Dグラフィックは、オクトパストラベラーやライブアライブリメイクでも高い評価を得ていますが、本作でもその魅力が遺憾なく発揮されています。キャラクターはドット絵で表現され、その他の要素は3Dで描かれることで、懐かしさと現代的な美しさが融合した独特の世界観が創出されています。ドット絵ならではの温かみとノスタルジーは、ドラゴンクエストの世界観にマッチしています。また、PS4版やSwitch版など移植版で見られたような「奇妙な浮き」もありません。モンスターのドット絵もSFC版を凌駕するほどのクオリティです。
開発エンジンにはアンリアルエンジンを使用しているため、背景はもちろんのこと、タルや木箱などのオブジェクトも緻密に描かれ、レンガの質感や草むらの表現など、細部までこだわりが感じられます。建物の内装も生活感あふれる作りで、ゲームの世界へと引き込まれます。
花畑を舞う蝶、近づくと飛んでいく鳥、薄暗い場所を徘徊するネズミなど、細かなオブジェクトの配置も秀逸です。光の反射や影の表現も美しく、ランタンの光が周囲の物体に反射したり、窓から差し込む光や水面の反射など、リアルな描写が楽しめます。地面に映る雲の影や、雲の表現自体も素晴らしい。
主人公やモンスターの色合いが光の当たり具合で変化する点もリアルで良い。寒冷地では雪が降り、アッサラームやイシスのような暑い地域では、シュリーレン現象による揺らぎも再現されています。ついつい景色に見入ってしまいます。
ヨーロッパ風、和風、イスラム風など、多様な文化が反映された建築物、小物、装飾品などによって、各地域の個性が豊かに表現されています。まるで実際に世界中を旅しているような感覚にさせてくれます。
とにかく、「描写のディティールが本当に生き生き」としているのです。
マップは3Dで表現され、原作の雰囲気を保ちつつも、新たな建物も追加されていたりするので全く新しい場所を探索しているような不思議な感覚を味わえます。これは、原作を参考にしながらも、マップを一から作り直しているためです。開発陣の多大な労力とこだわりが感じられます。
ゲーム内には時間の概念があり、朝、昼、夕、夜で景色が変化します。刻々と変化する町の風景を眺めるだけでも、十分に楽しめます。
フィールドマップから見える街や城、塔などの外観は、実際の中と一致しており、とてもリアル。さらに、フィールドから町へ入る位置も、場所によって変化するなど、細部までこだわって作り込まれています。
ムービーシーンにおいても、船の出航シーンやラーミアで飛び立つシーンは圧巻で、思わず見惚れてしまいました。
ただ、美しいグラフィックの一方で、視認性の問題も少しあるかと。
リアルな表現になったことで、ツボやタルなどのオブジェクトが背景に溶け込みやすく、見逃してしまうことがしばしばあります。画面手前に表示される柱や木、壁も探索の妨げになりがちです。加えて、カメラ回転ができないため、死角にあるオブジェクトを見つけにくくなっています。
また、全てのタルやツボを調べられるわけではなく、花が飾ってあったり、蓋がされていたり、上に物が置かれているものは調べられません。こうしたタルやツボは色合いもちょっと違くて差別化されているようですが、とにかくオブジェクトが多いので、判別が煩雑に感じますね。
ほとんどのタンスやツボ、タルにはアイテムやゴールドが入っているため、取りこぼしたくないユーザーにとっては、この視認性の悪さはストレスの原因となります。「調べる」アイコンは表示されますが、オブジェクトに接近しないと表示されないため、発見が遅れる場合も。
<斜めのグラフィックがないのは残念>
PS版「ドラゴンクエスト7」や「ドラゴンクエスト4」、「DS版天空シリーズ」「PS2版ドラゴンクエスト5」では、キャラクターの歩行グラフィックは8方向に対応しており、斜め移動時にも斜めのグラフィックが用意されていました。しかし、本作は「オクトパストラベラー」のHD-2D表現をベースにしているためか、4方向のグラフィックしかなく、斜めを向いているグラフィックがありません。
ティザームービー公開当時から、ネット上では「斜めグラがない」と指摘する声が多数上がっていましたが、結局、製品版でも実装されませんでした。
斜め移動時のキャラクターの挙動は、視認性という点で問題があります。マップの広さと移動速度の向上、そしてダッシュモーションの欠如が相まって、キャラクターが滑るような、不自然な動きになっている印象を受けます。
アップデートでせめてパーティーキャラだけでも斜めグラフィックを追加して、どうぞ(届かぬ想い)
音楽 レビュー
<素晴らしいゲーム音楽>
音楽面では、オーケストラアレンジによって名曲の数々がさらに輝きを増しているといった感じです。「王宮のロンド」や「冒険の旅」など、感動的なメロディーはもちろん、効果音もなかなかのもの。懐かしさと新鮮さが共存する素晴らしいアレンジは、ゲームの雰囲気を大いに盛り上げ、戦闘や探索をより一層楽しませてくれます。
<環境音も良い>
また、環境音にも非常にこだわっており、BGMと調和しながら、様々なところで臨場感を高めています。
例えば、水辺や噴水の近くでは水のせせらぐ音、木々の中では鳥のさえずり、暖炉や焚き火の近くではパチパチという音、毒沼がブクブクしている音、高い塔の上では風切り音など、場所によって変化する環境音が楽しめます。さらに、カエルなど小動物の鳴き声もあるなど、歩いているときの環境音も状況に合わせて変化しますので、まるでその場にいるかのような没入感を味わえます。ヘッドホンで聴くことでより一層際立ち、「オクトパストラベラー」に匹敵するレベルの環境音表現は、非常に素晴らしいものとなっています。
<ベストな音量調整>
サウンドの初期設定ではBGM、環境音、効果音、ボイスのバランスが全て5になっていますが、この設定では効果音とボイスが強調されすぎて、すぎやまこういち氏による美しい楽曲が埋もれてしまいがちです。推奨設定としては、BGM:6、環境音:5、効果音:4、ボイス:4あたりがバランスが良いでしょう。もちろん、個人の好みで調整しましょう。
<足音は欲しかったかな>
不満があるとすれば、移動時の足音演出ですかね。キャラクターの移動が滑らかすぎて、歩いている感覚が希薄で、メリハリに欠けます。常に足音をあると煩雑になるかもしれませんが、水たまりや渡り橋を通る時など、状況に応じて足音を変えることで、よりリアルな移動を演出できたのではないでしょうか。
<冒険の旅のイントロについての意見>
本作において、フィールド曲「冒険の旅」にイントロ部分が追加されている仕様について個人的には「センスがないなぁ」と少し残念に感じています。
これまでもスマホ版やSwitch、PS4移植版などの「ドラゴンクエスト3」でも同じ仕様が取り入れられていましたが、どうしても旧来のイントロなしの方がフィールドBGMとしてのテンポ感が良いと思います。
私はドラクエのフィールド曲の中で「冒険の旅」が最も好きです。「冒険の旅」は勇ましい行進曲のような性格を持ち、その始まりは「タタタターン」という力強いリズムからスタートし、高揚感や冒険の始まりを感じさせてくれます。
コンサートやサウンドトラックでの演奏では、イントロがあることで「これから始まるぞ」という期待感が高まり効果的なのですが、ゲームでは状況が異なるのです。イントロが追加されるとフィールドに出るたびにその部分が繰り返されるため、冗長さを感じたり、曲が盛り上がる前にエンカウントや街に到着してしまうことでテンポが悪く感じられるのです。
冒険がすでに始まっており、プレイヤーは歩み始めているにもかかわらず、音楽が「まだ準備中」のように感じられる場面が生まれてしまいます。
「冒険の旅のイントロは特別な場面に使ってこそ価値がある」と私は思います。
SNSでもこの点に関する賛否が見られ、「原作ファンをターゲットにしているのであれば旧来の仕様を尊重してほしい」という声も少なくありません。
オーケストラ版のイントロが持つ魅力と、ゲームプレイ時のテンポ感とのバランスは、今後の作品にも重要な課題として残りそうですね。
ちなみに「ドラゴンクエスト11」の物語終盤では、フィールドの音楽が「冒険の旅」に切り替わりましたが、演出面での調整が巧妙で、違和感なく取り入れられていました。勇者が馬に乗って旅立つシーンでの使用は、「冒険の旅」の前奏の効果が最大限に活かされています。もちろん前奏は初回のみです。
改善案として考えられるのは
- 設定で切り替え可能にする
ユーザーがゲーム内でイントロあり/なしを設定できるようにすると、原作の雰囲気を求める人も、オーケストラの豪華さを楽しみたい人も満足できる。 - イントロを初回のみ使用
アリアハンからの出発をイベント化し、はじめてフィールドに出た際だけイントロを含むバージョンを流し、その後はイントロなしのバージョンに切り替える。(ドラクエ11方式) - 節目でイントロを採用
通常はイントロなしを流し、ストーリーの節目を越えるタイミング(重要なイベントやボス撃破後など)で、イントロありバージョンに切り替える。この方式は、進行の達成感を強調するのに適している。 - 最初の地域限定でイントロを使用
アリアハン大陸での冒険中だけイントロありのバージョンを流し、ロマリア到着後にフラグを立ててその後はイントロをカットする。 - 1周後のイントロカット
「冒険の旅」のBGMが1周流れ終わった後は、ゲーム内で「次の日」になるまでイントロをカットする。イントロの使用頻度を減らしつつ、特別感を保てる。
以上のような工夫があると、原作ファンも新規プレイヤーも楽しめるゲームになるのではないかと思います。
同じような理由で、バラモス戦のときのボス戦曲「戦いのとき」においても前奏があるほうが壮大ではあるけども、原曲のときにようなスッと曲に入るSFC版が至高かな。
ちなみに、街と村の音楽も同様にイントロがありますが、こちらはあまり気にならなかったです。
ゲームの仕様、システム面 レビュー
<キャラメイクが楽しい>
仲間キャラクターのキャラメイクシステムが大幅に強化されています。
オリジナル版では名前、性別、職業を選択するだけでしたが、本作では外見やボイスを細かく設定できるようになりました。具体的には、ルックス(性別)、4パターンの見た目、14種類の髪色、18種類のボイスから選択できます。なので、より個性豊かな自分だけのパーティを作り上げることが可能になりました。
これらの設定はダーマ神殿で100Gを支払えばいつでも変更できます。気分転換に見た目を変えたり、新しいボイスを試したりと、気軽にキャラメイクを楽しめるのは嬉しいポイントです。ただし、性別(ルックス)は一度決定すると変更できません。
戦闘中の掛け声のみではありますが、仲間キャラクターにボイスが実装されたことも、没入感を高める要素の一つと言えるでしょう。ボイスは設定でON/OFFを切り替えられるため、自分の好みに合わせて調整できます。
<優遇された新職業:魔物使い>
本作では、スーファミ版で追加された「盗賊」に加え、「魔物使い」が新たな職業として選択できます。この「魔物使い」は、本作独自のコンテンツである「モンスターバトルロード」で戦うはぐれモンスターを集める上で非常に重要な役割を果たします。はぐれモンスターの勧誘が容易になるだけでなく、魔物使いがいなければモンスター集めは困難を極めるため、序盤のパーティ編成には必須の職業と言えるでしょう。
魔物使いはバランスの良い能力値に加え、強力な特技を習得できる点も魅力です。「ビーストモード」と「まものよび」は非常に強力で、ゲームバランスを崩しかねません。
PS版ドラゴンクエスト7が「どとうのひつじ」ゲーと呼ばれたように、本作は「まものよび」ゲーと揶揄される可能性もあるほどです。公式ガイドブックも既に出版されているため、下方修正される見込みは低いですが、今後のバランス調整があれば期待したいところです。
<職業システム>
ドラクエ3リメイクの職業システムでは、従来通りレベル20に到達後、ダーマ神殿で転職が可能です。
リメイク版では新たに各職業に特技が追加され、物理職もMPを消費する固有特技を使用できるようになりました。よって戦士や武闘家など、これまで通常攻撃しかできなかった職業にも戦略性が増し、多様なキャラクター育成が可能になっています。
しかし、実用的な職業が少ないという問題点も存在します。新要素である「モンスターバトルロード」を楽しむためには「魔物使い」が必須で、他には上位職の「賢者」と、高エンカウントのダンジョン攻略やアイテム収集に役立つ「盗賊」くらいしか実用的な職業がありません。他の職業はあまり活躍の場がない印象です。
また、勇者の弱さも問題視されています。勇者は転職ができず、何度も転職を繰り返した他のキャラクターに比べてステータスで劣る場面が目立ちます。特技も「めいそう」や「ギガスラッシュ」以外に目立ったものがあまりないのです。グループ攻撃の「ぶんまわし」や全体攻撃の「さみだれけん」もしくは「つるぎのまい」、メタル狩り用の「まじん斬り」などを覚えられれば、もっと活躍できたかもしれません。
中盤までは勇者も一定の活躍ができますが、クリア後になると回復役に役割が限定されがちです。そのため、たねやきのみでのドーピングは勇者優先でまったく問題ありません。
特にやり込みプレイヤーほど、勇者の扱いに物足りなさを感じているようです。今後のシリーズ作品では、職業バランスのさらなる改善に期待したいところです。
<能力値について>
オジリナルや過去作に存在したレベルごとの成長上限が撤廃され、HP・MPを含む全ての能力値の上限が999になりました。つまり、ドーピングアイテムの使用や転職による能力値の限界を気にせず育成できるのです。
また、各能力値の効果も見直されています。
かしこさ: 従来通り最大MPや、呪文習得に必要な規定値に関係するほか、呪文の威力を上昇させる効果が追加されました。
うんのよさ: 従来の状態異常耐性に加え、物理ダメージの下限値上昇と会心率上昇の効果が追加されました。運の高さが戦闘における安定性と攻撃力に直結するようになり、これまで以上に重要な能力値となっています。
<装備>
アクセサリーがメインとサブの2箇所に装備可能となりました。
効果は良いんだけど性格が変化してしまうアクセサリーでもサブアクセサリーの枠に装備すれば、性格が変わることはありません。
<ルーラとリレミト>
ルーラの移動先として登録される場所が大幅に増加し、ほとんどの場所にルーラで移動できるようになりました。ただし、各地の「秘密の場所」はルーラに登録されないため、注意が必要です。
消費MPが0になっているのはちょっと甘やかしすぎな感じがします。いつでもどこでもアリアハンの自宅に戻れるので宿屋の利用価値が下がってしまっています。
また、ルーラやキメラのつばさ使用時に天井に頭をぶつけることがなくなったため、ダンジョン脱出手段としてリレミトを使う機会はほとんどなく、呪文としての存在意義が薄れています。
<戦闘システム>
戦闘システムは従来とほぼ変わらず、オーソドックスなコマンド式RPGを採用しています。コマンドバトルが好きな方にとっては、非常に楽しめるかと思います。
一人称視点のバトル画面では、コマンド選択時にキャラクターの後ろ姿が表示され、装備中の武器がリアルタイムで反映されます。装備を変更するとグラフィックも変化するため、細かい演出の強化が随所に見られます。
特にモンスター関連の演出は大幅に強化されています。
攻撃時、ダメージを受けたとき、倒れたときなど、モンスターごとに異なる鳴き声(断末魔?)が設定されています。いっかくうさぎは可愛い鳴き声「キュー」、フロッガーは「ゲコゲコ」と鳴くなど、なかなかに作りこまれていて非常にユニーク。
モンスターたちの動きもSFC版準拠で細部まで作り込まれており、見て聞いて、楽しめます。
さらに、ボイス演出が追加されたことで、会心の一撃の爽快感や大ダメージ時の緊張感が増し、戦闘の臨場感が一層高まりました。
FC、SFC、GBC版にはなかった作戦システムが導入され、戦闘がより快適になりました。「バッチリがんばれ」などの作戦を活用することで、敵の弱点を的確に突いてくれることもあります。
しかしながら、敵が攻撃呪文を使わなそうな状況でもマジックバリアを唱えたり、バイキルトを唱えられたにもかかわらず物理攻撃をおこなわなかったりとAIが非効率な行動をとる場面もあるため、適宜命令を出す必要がありますね。
混乱時の仕様変更:混乱状態になると、自分自身にも攻撃する仕様となり、過去作で可能だった「般若の面」を使ったソロプレイ技ができなくなりました。
バフ・デバフの視覚化:バフやデバフの状況がアイコンで表示されるようになり、戦況を把握しやすくなりました。
ダメージの色分け:クリティカルダメージは黄色、有効ダメージは赤色、有効でないダメージは青色で表示されて分かりやすくなっています。
複数攻撃武器の強化:ムチやブーメランなどの全体攻撃可能な武器にも会心判定が導入されています。
バシルーラの仕様変更:ルイーダの酒場に送られるのではなく、戦闘終了後にはパーティーメンバーに戻る。迎えに行かなくていいので楽。
<会話システム>
会話システムがないことを残念がる声もあるようですが、キャラクターメイクと性格システムを採用しているドラクエ3では、これは仕方のないことかもしれません。会話システムは「個々のキャラクターの個性」を際立たせることが重要となるからです。
例えば、「ねっけつ」や「まけずぎらい」の性格のキャラクターに弱気なセリフは似合いませんし、逆もまた然りです。キャラの性別や職業も考慮する必要がありそうです。
仮にキャラの属性ごとに会話内容を変化させるとすれば、それは確かに素晴らしいゲームにつながる可能性を秘めていますが、膨大な量のセリフを用意する必要が生じるため、現実的には難しいでしょう。
<ダンジョンでのマップ>
初見のダンジョンに入ったにもかかわらず、マップが最初から完成されているのは、探索の楽しみを削いでしまうように感じました。リアルなグラフィックでダンジョンの構造が把握しづらくなっている点を考慮しての仕様かもしれませんが、フィールドマップはともかく、ダンジョンマップはプレイヤー自身が踏破していくことで完成させていく形式の方が、探索の達成感や緊張感を味わえるのではないでしょうか。
<フィールドにあるキラキラの探索が楽しい>
広大なフィールドや海上には、多数のキラキラ(採取ポイント)があります。この青い光を放つキラキラからは、冒険に役立つアイテムやゴールド、時には装備品などを入手することができます。基本的に複数のアイテムを入手でき、たねやきのみがよく見つかります。キラキラ採取ポイントは100箇所以上存在しますが、宝箱と同様に一度しか採取できません。一度採取したポイントは復活しないため、探索の際は見逃さないように注意しましょう。
さらに、フィールドの各地(海含む)には、「秘密の場所」というものが追加されています。
周囲と微妙に異なる地形やオブジェクト(例えば、ポツンと置かれた岩や木など)をよく観察することで、これらの場所を発見できます。
秘密の場所に入ると、宝箱やはぐれモンスターなど、様々な発見があります。出現するアイテムはランダムではなく固定で、中身は強力な装備品など、発見する喜びを味わえる貴重なアイテムが用意されていることが多いです。
ただし、秘密の場所はルーラの登録地点にはならず、マップにも表示されないため、面倒であるが位置を覚えておくか、メモを取るなどの工夫が必要です。
フィールドのキラキラや秘密の場所など、探索意欲を掻き立てる要素が豊富に散りばめられていて、ただ目的地に一直線だったフィールドでの移動も、自然と世界を歩き回り、結果的にレベルも上がっていくので、この観点ではゲームバランスも調整されていると感じます。オリジナル版に比べて探索の楽しみが増し、世界を冒険する喜びをより一層味わえるでしょう。また、トロフィー獲得条件にも関係しているので世界を巡るモチベーションも高まるかと。
ただ、フィールドのキラキラから強力な武器や防具を入手できる点はその親切設計が行き過ぎている気がします。
適正レベルの装備も簡単に入手できるため、ゴールドを貯めてやっと「はがねのつるぎ」を買うような、従来のRPGの喜びが薄れています。ゆとり仕様なのか?
店で購入する装備の価値が下がり、金策の意義が希薄になっています。この仕様は、買い物縛りプレイをするプレイヤーにとっては有利に働くかもしれませんが、ゲーム全体のバランスとしては再考の余地があるでしょう。
<はぐれモンスター>
「はぐれモンスター」は、街や城、ダンジョン、秘密の場所など、さまざまな場所に出現する魔性を失ったモンスターです。話しかけるだけで仲間にでき、モンスターじいさんに預けて保護することができます。
ただし、一部のモンスターは近づくと逃げ出してしまいます。逃げるモンスターに対しては、以下の方法が有効です。
1. においぶくろを使う
2. しのびあしで足音を消す
3. きえさりそうで姿を隠す
パーティに「魔物使い」がいる場合は、上記の手段を使わずに近づくだけで仲間にできます。逃げられても、マップを切り替えれば再度出現するため、保護のチャンスは何度でもあります。
中には人間に化けているモンスターもおり、その場合は「真実を映すアイテム」が必要です。
「はぐれモンスター」は全部で121体とかなりの数が存在します。NPCとの会話から、はぐれモンスターの出現場所や仲間にするためのヒントを得られることもあります。
保護したはぐれモンスターはパーティに加えて一緒に冒険することはできませんが、「モンスターバトルロード」という3対3形式の闘技場で戦わせることが可能です。各ランクバトルに勝利すれば報酬を得られます。
同じ種族のモンスターを複数保護することで絆が深まり、能力値が大幅にアップします。
なお、過去作にあったモンスター同士の戦いに賭けをする格闘場は廃止されています。
<モンスターバトルロード>
本作では、モンスター格闘場の代わりに「モンスターバトルロード」が実装されました。各地で捕獲したはぐれモンスターでパーティを編成し、ランク付けされた闘技場で戦わせるというシステムです。ロマリアのHランクからスタートし、勝ち進めば上位ランクに挑戦できます。同じ種族のモンスターを集めるとレベルと能力値が上がり、新たな特技や呪文を習得できる「種族の絆」システムもあります。
バトルロードでは、最大3体のモンスターを選び、作戦を設定して戦わせます。プレイヤーが直接指示を出すことはできず、AIによるオートバトルとなります。試合ごとにHPとMPは回復しないため、状況に応じた作戦変更が重要です。敵はランクが上がるほど強くなり、モンスター育成と戦略的なパーティ編成が勝利のカギとなります。優勝すると賞金やアイテムなどの報酬がもらえ、高ランクほど豪華な報酬が期待できます。金策としても有用です。
しかし、このバトルロードにはいくつかの問題点があります。まず、Bランクまでは比較的簡単に勝ち進められますが、Aランク以上になると敵が理不尽なほど強くなり、難易度が急上昇します。また、捕獲したモンスターには自由に名前を付けることができず、育成要素もほぼないため、プレイヤーの介入できる余地が限られています。さらに、モンスターのステータスは確認できますが、覚えている特技や呪文の効果を確認できないのは不便です。
難易度を「楽ちんプレイ」に設定すると、バトルロードでもモンスターがHP残り1で耐えるようになり、ある程度の攻撃力さえあれば負けることがないため、難易度が低下し、モチベーションが低下するといった弊害も生じています。
豪華な報酬は魅力的ですが、戦略性や育成要素の不足から、バトルロードの面白さは微妙です。強力なモンスターを揃えるだけで勝敗が決まってしまい、プレイヤーの工夫や戦略があまり活かされない点が残念です。
「魔物使い」という新職業に役割を持たせるため、そして格闘場の代替として実装されたであろうバトルロードですが、調整不足は否めません。ドラクエ6の「スライムチャンピオン」のように、自分で育成したモンスターを戦わせるシステムのほうが良かったと思います。もしくは発売日を延期してでも「すごろく場」を実装すべきでした。
<思い出システム>
FC版にあった「おもいだす」機能が強化された「思い出システム」が搭載。会話終了後にボタンを押せば、会話内容を最大30件まで保存でき、その場面のスクリーンショット画像も見出しとして表示されるため、重要な会話やヒントの記録として活用できます。
<ほぼまんたん>
「ほぼまんたん」は、MP消費量を抑えつつ体力を回復させたい時に便利。
<おたすけ機能>
おたすけ機能というものが追加されました。
他の冒険の書(セーブデータ)から、主人公以外のキャラクターを自分のパーティに一時的に加えることができます。具体的には、ルイーダの酒場で自分のパーティメンバーの一人を「おたすけキャラ」として登録すると、他の冒険の書でそのキャラクターを呼び出してパーティに編成できるようになります。
ただし、おたすけキャラにはいくつかの制限があります。レベルは上がらず、装備の変更もできません。あくまで一時的な助っ人として活用することになるでしょう。
<オートセーブ>
本作には便利なオートセーブ機能があります。オートセーブは、「町やダンジョンの出入り時」「戦闘終了後」に自動的に実行され、専用のセーブ枠に記録されます。
戦闘で全滅しても、戦闘開始時に戻る、セーブデータ、オートセーブをロード、教会で所持金半分で復活を選べるようになっています。また、誤ってゲームを終了させてしまったり、PCやゲーム機がフリーズした場合でも、オートセーブされた時点から復旧できるため、安心してプレイできます。
ただ、オートセーブはあくまで保険的な機能であり、手動セーブを完全に代替するものではありません。こまめなセーブを忘れずに。
<すごろく場がない・・・>
ゲームボーイカラー版で追加されたモンスターメダルの収集要素は、本作には実装されていないと予想していましたが、まさか「すごろく場」もないのは少し寂しいと感じました。スロットなどのカジノもなく、ストーリー以外で遊べる要素が少ない印象です。
そもそも「ドラゴンクエスト3」はファミコン時代に開発された作品で、タイトルロゴを削らないといけないほど容量を切り詰めながら製作されていたこともあり、ストーリーは近年のRPGと比較すると少し短めです。本作でもその点は変わらないため、ストーリー以外の遊びの要素が少ないことは、ゲーム全体のボリューム不足に繋がっているといえます。まぁ海外のレーティングに合わせるため仕方がないのでしょうね。
<性別格差はあまり改善されていない>
SFC版からの性別格差があまり改善されていません。装備品、性格など、ルックスB(女性)有利で、原作から続く女尊男卑です。
そこまで現実と同じにしなくていいから
せめてゲームの中だけでも男尊女卑、いや・・・男女平等にしてくれ。
※「セクシーギャル」という最強の性格は、ルックスA(男)でも可能です。魔王バラモスを倒した後、海賊の家へ向かい、「おかしら」との会話で「はい→はい→はい→いいえ→はい」の順に選択肢を選ぶとセクシーギャルになれます。
選択肢を間違えると他の性格になってしまうので、事前にセーブしておくことをお勧めします。ただ、物語の終盤であるバラモス戦後にしかできないため、性格変更できるタイミングが遅いんですよね。
ルックスA(男)なのに「ギャル」って・・・。
どうせやったら「ナイスガイ」みたいな性格追加してそれをルックスA最強の性格にして欲しかった。
<中途半端なポリコレ配慮>
本作では、「男性」「女性」といった表現を「ルックスA」「ルックスB」に変更したり、一部性格の名称が変わっていたりするなど、ポリコレへの配慮が見られます。しかし、ゲーム内テキストには「この国で初の女性の王」といった表現や「ぱふぱふ」、女性専用装備などが残っており、一貫性がありません。まるで開発の終盤で急遽変更を加えたかのような印象を受けます。そもそも、発売前に騒動になったポリコレ対策は本当に必要だったのか疑問です。
とはいえ、ゲーム全体としてはポリコレに過剰に配慮した印象はなく、うまくバランスを取っているように感じます。おそらく開発陣は、批判的な層は実際にゲームをプレイしないだろうと見越して、勇者のルックス選択にのみ対応することで炎上を回避しようとしたのでしょう。この巧妙な戦略は、他のゲーム開発者も見習うべきかもしれません。ポリコレに屈することなく、ゲーム本来の魅力を維持することが重要です。開発陣が本来意図していた表現が「ルックスA」「ルックスB」ではなかったことは、YouTube配信でも明かされていました。
<水着グラは手抜き>
ルックスB(女性)が装備できる水着グラフィックに問題が。「まほうのビキニ」「しんぴのビキニ」「あぶない水着」のいずれも、パレオが巻かれており、職業ごとに色違いなだけで見た目が全く同じです。
ファミコン時代、少年たちをドキドキさせた「水着装備」のきわどさが完全に失われています。
これはとんでもないことである。
ドラゴンクエスト11でも同様の配慮が見られましたが、今回はさらに拍車がかかっています。
パレオは要らんて・・・戦闘画面での女遊び人の尻のほうがセクシー、はっきりわかんだね。
<戦闘中の武器エフェクトのレパートリーが少ない>
武器による攻撃エフェクトのバリエーションが少なく、手抜き感が否めません。例えば、「剣」カテゴリーの攻撃エフェクトは、全て同じものが使い回されています。物足りなさを感じます。味方の行動モーションがないのは仕方ないとしても、せめて攻撃エフェクトはもう少し作り込んでほしかったです。
SFC版だとほらこんなに種類があります。
どうのつるぎ せいなるナイフ はがねのつるぎ |
ゆうわくのけん バスタードソード はかいのつるぎ もろはのつるぎ |
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<味方の戦闘中の行動モーションがない問題>
戦闘画面において、コマンド選択時にはキャラクターの後ろ姿と装備している武器が反映されていにもかかわらず、コマンド入力後はキャラクターが消え、テキスト表示のみになるのは非常に味気ないという声があります。
せっかくドット絵のキャラクターと装備グラフィックを用意しているのに、戦闘中のモーションがないのは勿体無いということなんですね。
この一人称視点の戦闘に不満を持つプレイヤーも多いようです。
キャラクターのモーション作成には、ドット絵での動きや、「なめまわし」「ムーンサルト」といった特殊な技の表現など、多くの労力が必要となるでしょう。また、モーションを追加することで戦闘テンポが低下する可能性も懸念されます。個人的には、現状のシンプルな戦闘画面でも問題ないと思いますが。
<エンドコンテンツについて>
エンドコンテンツとして、2つの裏ダンジョンが追加されています。一つは過去のリメイク作品にも登場したお馴染みのダンジョン、もう一つは本作での新規ダンジョンです。
ゲームバランスと難易度 レビュー
<難易度設定について>
ドラクエ3リメイクでは、難易度を「楽ちんプレイ」「バッチリ冒険」「いばらの道だぜ」の3段階から選択でき、いつでも変更可能です。
「楽ちんプレイ」はRPG初心者向けで、HPが残り1で留まる、敵へのダメージが増加、一部ボスの自動回復が無効化されるなどがあります。どんな攻撃を受けてもHP1で耐えるため、スクルト、フバーハ、ザキといった呪文・特技の効果の意味がありません。時間さえかければ必ずクリアできるため、ゲームオーバーの心配はありませんが、攻撃手段が乏しい状態でボス戦に挑むと、勝つことも負けることもできず、リセットを余儀なくされる場合も。また、この「HP1残留」仕様は「不死身モード」や「ヒュンケルモード」とも呼ばれ、難易度が低すぎるとして批判の声も上がっています。ゲームの挑戦感を損なうこの仕様は、幼稚園児向けと揶揄されるほど極端で、疑問視するプレイヤーが多いです。
「バッチリ冒険」は標準的な難易度です。FC版やSFC版と比べると全体的に易化されている印象です。
「いばらの道だぜ」は高難易度モードで、経験値とゴールドの入手量が減少し、戦闘の難易度も大幅に上昇します。具体的には、全てのボスのHPと攻撃力が増加、被ダメージが増加、弱点ダメージが低下、経験値/ゴールドが約30%減少(商人の追加ゴールドボーナスも減少)といった変更があります。しかし、高難易度といっても、単に戦闘回数が増えてプレイ時間が長くなるだけで、真の難しさは感じられないという意見もあります。
理想的な難易度調整としては、テイルズオブシリーズのように、単純に敵のパラメータ倍率を変化させる方式が適切だったかもしれません。例えば、「楽ちんプレイ」は敵パラメータ0.8倍、「バッチリ冒険」は1.0倍、「いばらの道だぜ」は1.5倍といった具合です。
<エンカウント率>
本作のエンカウント方式は、過去作同様ランダムエンカウントです。フィールド上でのエンカウント率はちょうどいい感じですが、ダンジョン内ではやや高めに設定されている印象です。一応、「せいすい」や盗賊の「しのびあし」といったエンカウント率を下げる手段も用意されているため、過度にストレスを感じることはありません。シンボルエンカウントを望む声もありますが、ランダムエンカウントはドラクエらしさを象徴する要素であり、調整次第で快適なプレイを実現できるため、現状の仕様にも一定のメリットがあります
<ゲームの戦闘バランス>
ゲームバランスにやや難ありかと。高難易度「いばらの道だぜ」を選択しても、序盤はとにかく冒険しやすいです。
必要経験値が調整されているみたいで、レベルが上がりやすいです。特にレベル上げを意識しなくても、あちこち探索しているだけで、ダーマ神殿到着時にはレベル20近くになっているぐらいです。購入特典で「しあわせのくつ」を入手していると歩くことで経験値が1ポイントもらえるので、序盤は非常に重宝します。しかも本作でのしあわせのくつはフィールド上だけでなく、街中でも経験値がもらえるという驚愕の仕様のため、冒険をスタートしてからしあわせのくつを仲間内で付け替えして街中をうろついているだけですぐにレベルアップ直前まで経験値がたまります。
あとは仲間を作るときにスタミナのたねをたくさん投与して体力を増やしておいたり、アリアハンで小さなメダル2枚の景品として手に入る「とげのムチ」を入手しておいたり、アイテムをしっかり回収していたりして、効率的な進め方をしているとロマリア到着まではほぼ無双状態です。
ところが、ピラミッドあたりから敵が手ごわくなり、難易度が跳ね上がります。
特にイシス地方のかえんムカデは当たり前のように2回行動してひのいきを使ってくるし、バハラタ地方に出現するヒートギズモはメラミを連発してくるので、レベルが低かったり4体出現して先手を取られると全滅しかねません。戦闘後の回復も必須となり、本格的なRPGの難易度へと変化します。
終盤になると、雑魚敵、ボス問わず複数回行動が当たり前となり、戦闘のテンポが悪化します。ザラキなど嫌な呪文の連発、6体出現する雑魚敵の2回攻撃など、理不尽に感じる場面も。特に、魔法を使う敵は演出が長く、テンポの悪さに拍車をかけています。クリア後の雑魚敵との戦闘は、もはや作業感しかなく、ストレスが溜まる一方です。
兎にも角にも新職業である「魔物使い」が優遇されすぎているのです。
保護したモンスターの数に応じて強化されるシステム上、はぐれモンスターを50体保護すると2回行動できる「ビーストモード」を習得し、100体近く保護すると「まものよび」で500ものダメージを与えられるようになります。2人の魔物使いがいれば、1ターンで2000ダメージを与えることも可能で、最高難易度でも後半のボスを簡単に倒せてしまうほどです。「魔物呼び」と「ビーストモード」の圧倒的な強さは、他の戦略を試す余地を奪い、戦闘の多様性を損なっている印象です。
本作で歯ごたえのある戦闘を楽しみたい場合、難易度をいばらにするだけでなく「魔物使い」の職業を縛るべきでしょう。
操作性 UI(ユーザーインターフェース) レビュー
<ロード>
ロード時間は、非常に短く快適です。
特にSteam版ではロード時間が圧倒的に速く、全くストレスを感じさせません。「爆速ロード」と言っても過言ではないでしょう。Switch版に関しても、先行プレイ時と比較してロード時間が短縮されているという声が多く聞かれ、快適にプレイできるレベルに達しています。
ただし、ロードとは少し異なりますが、戦闘終了後のオートセーブ時にわずかなもたつきを感じます。
<種リセマラがやりやすい>
冒険者の登録所での種の投与リセマラがやりやすくなりました。
今作では種の上昇値や気に入らない性格になってしまったら、すぐにBボタンを押せば、またすぐに種を投与できるので名前と職業をいちから選びなおす必要はありません。
<カメラ視点回転不可>
町やダンジョンでカメラを回せない点も欠点の一つと言えます。フィールド、街、ダンジョンのどこでも「カメラを回転させたい!」と思う場面が多々あります。特に分かりにくい場所にツボやタルが隠されていると、それを見つけるのが一苦労。カメラが固定されているために視認性が悪く、探索の楽しさがやや削がれる印象を受けました。
手前に柱や木があると視界が遮られ、奥が確認できない場面もしばしば。もしカメラを回転できれば、キラキラアイテムや秘密の場所も見つけやすくなり、探索の幅が広がるのではないでしょうか。例えば「この建物の裏には何があるんだろう?どのような感じになっているんだろう?」と気になっても、確認する手段がないのはストレスに感じます。
しかし、カメラの回転を可能にするとなると、HD-2Dではなく「HD-3D」のようになってしまうんですよね。このあたりは、ゲームの方向性やビジュアルスタイルを守るために仕方のない選択だったのかもしれません。
<バトルスピードについて>
ゲーム内の戦闘速度は「ふつう」「はやい」「超はやい」の3段階で変更できます。
正直言うと、デフォルト設定の「ふつう」では、戦闘テンポが異様に遅く感じられます。「はやい」でもまだちょっと遅く、「超はやい」であれば快適にプレイできます。
しかし、「超はやい」設定では、アニメーションも速くなりモンスターの待機モーションにも違和感が出てしまっています。また、テキスト表示時間も短くなるので、戦闘画面をよく見ていないと状況の把握が難しくなることも。
レベル上げ時は高速で快適ですが、ボス戦などでは、もう少しゆったりとしたテンポでじっくりと戦いたいので「はやい」と「超はやい」の中間的な速度設定が欲しかったですね。
<戦闘画面においてのモンスターのサイズ感>
戦闘画面において、モンスターのグラフィックサイズが背景に対して小さく感じられ、迫力に欠ける点が気になりました。余白が多く、戦闘の緊迫感が薄れている印象です。
おそらく、「ゾーのマーさん」のような巨大ボスモンスターを基準にして画面構成をしたのでしょう。あるいは多数のモンスターが出現する状況を考えて余白を設けているのかもしれませんが、通常戦闘においてはモンスターの存在感が希薄になっています。大型だろうと思っていたモンスターが小さく見えたときには「あれ?」となります。
PS2版「ドラゴンクエスト5」では、戦闘中に敵の数が減るとカメラがズームアップする演出がありました。本作にも同様の表現を取り入れることで、戦闘の迫力や臨場感を高めることができるのではないでしょうか。
<戦闘中の行動主体の分かりにくさ>
戦闘中にパーティーメンバーの誰が行動しているのか判別しづらいです。
本作では、キャラクターが行動時や被弾時に、キャラメイクで設定したボイスが再生されますが、声の違いは意外と聞き分けがしにくいのです。さらに、多くのユーザーは戦闘スピードを「はやい」または「超はやい」に設定していると思います。戦闘スピードを速くすると、メッセージ表示速度も速くなるため、行動主体の判別はさらに困難になります。
この問題に対する改善策としては、コマンド選択時には画面右側のキャラクターステータス枠が白枠で囲まれ、左にシフトしますよね?このアニメーションを各行動時にも適用することで、視覚的に行動主体が誰なのかを分かりやすく表示できるかと思います。
<デフ/デバフなど状態異常が分かりにくい>
ドラクエ3リメイクでは、戦闘中のバフ・デバフや状態異常の表示が分かりにくいという問題点があります。コマンド入力時にはアイコンとキャラクターにかかるアニメーションで表示されますが、味方や敵の行動ターン中には非表示になってしまうため、状況把握が困難です。このUI設計の不備は、戦闘中の混乱を招く大きな要因となっています。なぜコマンド入力時のみ表示し、行動中には表示しないのか理解に苦しみます。多くのユーザから改善要望が出ているこの問題については修正してほしいです。
<呪文&特技のショートカットがない問題>
移動中や戦闘中にカーソル位置記憶がなく、いちいち呪文や特技を選び直す必要があるのが不便です。
レベル上げ、小さなメダル集めやはぐれモンスター探しの際に必須となる「くちぶえ」「とうぞくのはな」「しのびあし」「やせいのかん」「レミラーマ」といった呪文・特技は、ショートカットに登録できれば、ストレスなくプレイが可能になるはずです。
<使い勝手が悪いレミラーマ>
ドラゴンクエスト3では「宝箱、ツボ、タル、タンス、引き出し、壁掛けのふくろ」以外にも、なんでもないような地面にアイテムが落ちているということが多いです。
加えて、アイテムの位置や中身が、オリジナル版から変更されているものもあるため初見プレイでは発見が困難です。
そこで超役立つのが盗賊の呪文「レミラーマ」なのですが、使い勝手の悪さが目立ちます。
マップの拡大により画面表示範囲が狭くなった結果、レミラーマの効果範囲も狭まり、使用頻度が増加。
さらに、エンカウント発生時には効果が消え、一定時間経過後にも消えます。何度も使用しなければならず手間がかかります。一度反応があった場所は、そのエリアから出るまで表示されるようにアップデートで改善してほしいです。キラキラが消えるまで時間が短すぎるのです。
<つよさコマンドの確認のしづらさ>
「つよさ」をみるのに少々不便です。メニューを開いてから「さくせん」→「つよさ」と進む必要があるため、手間がかかります。
<船とラーミアの速度が遅い問題>
船とラーミアの移動速度について、多くのユーザーから不満の声が上がっているみたいですね。
私も同感です。
特に船は、広大な海の広さに比べて通常速度と加速時の速度が遅すぎると感じます。リアルさを追求した発進・停止時の慣性は良いのですが、スピードに乗るまでが遅く、少しストレスを感じます。
ラーミアの飛行速度についても、過去作と比べて遅いという指摘が相次いでおり、GBC版、FC版、SFC版、そしてHD-2Dリメイク版の順に速度が遅くなっています。
ラーミアには加速機能がなくアイテム収集や秘密の場所の探索に時間がかかりすぎるのです。カメラ移動もできないため、操作性の悪化に拍車をかけています。
一方で、移動速度が「おおぞらをとぶ」のBGMに合っている、優雅に飛んでいる演出の都合で仕方ない、着陸しやすいといった肯定的な意見もあります。現状では改善を求める声と現状維持を支持する声で賛否両論といった感じ。
また、ラーミアの飛行位置とマップでの現在位置表示にズレが生じる問題も発生しています。
以下の画像をみてください。
イシスの真上にラーミアがいるにもかかわらず、右上のミニマップ上では現在位置が下にずれているのが分かりますか?
このズレは、秘密の場所や高台を探す際に混乱を招く原因となっています。よく見ると飛び立ったときに手前に現在位置が移動し、着地すると戻るような動きになっています。おそらくカメラの位置を基準にしているかと思われますが、どうにかならないのでしょうか。
個人的評価
<ドラクエ3リメイクの総評価>
個人的には10点満点中7点ですね。原作へのリスペクトを感じられる良リメイクでした。何度もプレイした作品なのに、新鮮な気持ちで楽しめて久しぶりに「早く帰ってゲームしたい!」と思える作品でした。HD2Dのビジュアルが受け入れられるなら、好印象を抱くはずです。ファミコン版ロゴから現代風タイトル画面への変化など、細かい演出も良い。
しかしながら、傑作と言えるほどの出来ではありません。良リメイクではあるものの、神ゲーと呼ぶには何かが足りない印象です。
このレビュー記事にある通り、改善点が多いのは否めません。RPGとして見ると、ストレスを感じる部分も少なからずあります。
人によって評価は様々ですが、特に本作を初めてプレイするかどうか、一人称視点の戦闘に抵抗はないか、魔物使いを使いこなせたか、敵の耐性を意識した戦闘ができたか、クリア後のダンジョンに挑戦したか、そもそもクリアしたか、といった点で大きく感想が変わるでしょう。
とはいえ、ドラクエ3ならではの感動やプレイ感は損なわれていません。総合的に判断すると、プラスの評価です。
ドラゴンクエスト3 HD2Dリメイク
例えるなら、「美味しいけれど小骨が多い魚料理」が言い得て妙の作品です。
全世界出荷・ダウンロード販売本数が、200万本を突破したという驚異的な売り上げを記録した本作ですが、その一方で、ネット上を中心に不評の声も少なくありません。
まぁこれだけ売れたら批判の声があるでしょう。
以前に発売された「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」と比較する声もありますが、リメイクコンセプトが異なるため、単純な比較は適切ではないです。
ドラクエ3リメイクへの批判が多いのは、開発期間の長さから期待値が上がりすぎていたこと、そして価格設定が高かったことが深く関係してそうです。
批判の中には、過激なサムネイルで再生数を稼ごうとするYouTuberの影響を受けているものが少なくない。ネガティブな意見の方が注目を集めやすいということでしょうが、これでは冷静な評価を難しくしています。実際には、好評な意見の方が多い可能性も考えられます。
新人開発者によって制作されたという話もありますが、新人育成は重要です。問題は、開発者がドラクエが好きかどうかです。ただ、プロデューサーが「ドラクエは勝手に売れるから新人に任せておけばいい」みたいな考えがあるのでしたらそれは問題です。
本作には、目的地ガイド、戦闘不能にならないモード、レベルアップ時の全回復、入手しやすい「いのりのゆびわ」など、プレイヤーに優しい設計が数多く見られます。これは、「ゆっくり時間をかけてクリアしてね。楽ちんプレイがあるからエンディングまで進めてほしい」みたいなメッセージ性があるのではないか?(名推理)
HD-2Dでのリメイクは事前に告知されていましたが、やはりフル3Dで大幅に進化したドラクエ3を期待していたユーザーも多かったかと思います。ドラクエ11開発時の技術検証でドラクエ3のアリアハンがUE4で制作されたというエピソードもあり、期待は高まっていました。しかし、原作の主人公や仲間には個性がなく、フル3D化する場合、キャラクター設定やエピソードの追加が必要となり、原作とのバランスを取るのが難しかったのかもしれません。SFC版以降のリマスター版は、SFC版にも劣る部分もあったため、HD-2Dで後世に残る決定版を目指したという意図もあったのでは。
リメイクは新規層にドラクエの魅力を伝える絶好の機会です。しかし、古参ファンに寄りすぎるとシステムが複雑になり、新規ユーザーにとってハードルが上がってしまう可能性も。コアなファンとユーザー、両方を満足させるのは難しい課題ですが、名作リメイクにおいては今後も重要なテーマと言えるでしょう。
ドラクエシリーズの経験有無に関わらず、特に初めて遊ぶ方にこそ、このリメイク版をプレイすることをおすすめします。
ドラクエHD-2Dリメイクシリーズの第一弾である本作への様々な意見は、今後の作品に活かされ、より良い作品が生まれることを願っています。今後のドラクエシリーズリメイク続編を楽しみにしています。
<価格について>
定価で7,678円(税込み)ですが、これはかなり強気だなと思いました。
正直、7,678円は高いです。新作だということを考慮しても6000円程度が適正でしょうね。
ドラクエ11のようなフルポリゴン3Dだったならば7,000円以上でも妥当でしょう。
2025年発売予定の「HD-2D ドラゴンクエスト1&2リメイク」では価格をせめて6,000円以下にしないと、今後は売れ行きが厳しいかもしれません。
<エモいリバーシブルパッケージ>
本作のパッケージ版は、なんとリバーシブル仕様! 裏表紙にはFC版とSFC版のパッケージがデザインされており、ファンにはたまらない仕掛けとなっています。このサプライズも手伝ってか、発売直後にはパッケージ版の品切れが続出しました。
「パッケージ表面に描かれた勇者の力強い眼差しは、確かに力強く、前だけを見つめてた」
他
<不具合報告>
以下の内容は、最初期バージョン(ver1.0.0.0)で確認された不具合です。記事執筆時点ではSteam版でver1.1.0.0になっており、修正されている可能性があります。
●移動中のスタック問題
フィールド、ダンジョンでの段差や特定の地形に引っかかり、移動ができなくなる現象がSNSで報告されています。この状態に陥った場合、キメラのつばさやルーラを使用することで脱出可能ですが、呪文禁止エリアだとキメラのつばさも使ええないので大変なことになります。これは早急に修正する必要があります。
※自分の場合は、マイラの鍛冶師に「最強の剣」を作成してもらったあと、動けなくなりました。ルーラを使って脱出できました。
※追記:商人の町にある畑の隙間(右下のりんご畑)を歩いていたら、動けなくなりました。
●地名紹介シーンが再表示される
初めて夜にテドンに訪れ、宿屋に泊まって昼になった後、武器と防具の店の2階に上がると、既に表示されたはずの地名紹介シーンが再度表示される現象を確認しました。これが演出のための仕様であるのかバグなのかは、現時点では明確ではありません。一応情報提供いたします。
●海上のBGMバグ
船に乗っている状態で一度戦闘を行い、商人の特技「おおごえ」で旅の宿屋を呼び出し泊まる。すると船に乗っているときのBGMではなく、フィールド上のBGMになってしまいます。
●集めたゴールドの累計バグ
所持金が最大値の999,999ゴールドに達した状態でさらにゴールドを獲得すると、オーバーフローの仕様によるものなのか、「ゴールドを失った」ような計算がされることを確認しました。所持金が上限に達した後の増加分が記録上の合計値に反映される際に、符号付き整数型の計算エラーが起きている可能性が考えられます。このままゴールドを取得し続けると、ゲーム内の戦歴画面にある「集めたゴールドの累計」がマイナス値を示してしまいます。
<やはり出た修正MOD>
案の定というか、やはり想像していた通り、海外のユーザーが早速修正MODを制作し公開しました。
https://www.nexusmods.com/dragonquest3remake/mods/
以下は、HD-2D版ドラゴンクエスト3リメイクに対応したMODの一部です。
- Faster Overworld Traversal/船とラーミアの移動速度向上
- Perfect Seeds/たねやきのみを使った時の上昇値が必ず最大値になるようにする
- Better Monster Rewards/経験値倍率・ゴールド倍率・アイテムドロップ率を変更
- Classic Battle UI/戦闘画面のUIをオリジナル風にする
- Metal Slime Modifications/メタル系の出現率を上げ、逃走率を下げる
- Faster Hold Button/ボタン長押しの高速化(0.7秒から0.25秒)
- Purchase – Starting Bonuses Unlocked (Steam Ver.)/購入特典アンロック
- Third Person Battles/戦闘中にキャラクターが見えるようにする
- Framerate Cap Fix/フレームレート上限を引き上げる
- Skip Initial Logos/ゲーム起動時のロゴスキップ
- Buy Seeds/たねやきのみを10,000ゴールドで購入できる
- Rebalanced Encounter Rate/エンカウント率調整
- Battle UI Fix/コマンドウィンドウサイズ調整
- No Equipment Restrictions/性別による装備制限解除
- Retro-Orchestral Remastered Music/ゲームのサウンドをファミコン版、GBC版に切り替える
- Reworked Luck and Wisdom Scaling/かしこさとうんのよさの内部閾値を変更
- No Restore on Level Up/レベルアップによるHP・MP回復を無効にする
- Heroless Party/勇者をパーティーから外すことができる
- DQ3Fix (Ultrawide support and more)/Dragon Quest III HD-2D Remake用のASIプラグイン
- Change Hero’s Hair Color/勇者の髪色を変更
- Better Jesters/遊び人の遊び内容を調整
- Farther Camera Zoom/カメラを遠くする
- Personality Rework/性格のステータス成長を調整
- Change Hero’s Class and Remove Level 20 Restriction/勇者を転職可能にする
- More Descriptive Personalities/性格によるステータス補正を分かりやすく表示する
- Original Zoom and Evac/ルーラとリレミトの仕様をオリジナルに戻す
- Name Unlocker/使用禁止の名前を使えるようにする
- Increased Tavern Limit/ルイーダの酒場の人数制限を25人から99人に
- Disable Battle Voices/バトルボイスを無効にする
- SPECIAL SAVE GAME FILE/序盤で最強のセーブファイル
- More Heroes/パーティーに勇者を追加できる
- Beta Hero Design/勇者のデザインを2021年トレーラーのものに変更
- No Autosaves/オートセーブを無効にする
- Darker Dragon Quest/ゲーム内の明るさを調整
- Dragon Quest III HD2D-RANDOMIZER/売り物、落とすアイテム、出現する敵をランダムにする
- No Dungeon Maps/ダンジョンマップ無効
- DQ3 HD Xenlon Achievement Save/しんりゅう用トロフィーのためのセーブファイル
- Dynamic Camera/カメラの角度と距離をカスタマイズできる
いろいろ存在しますね。チート同様のものあれば、なかにはコンプライアンスに反しそうなMODも。
これに対し、国内SNSでは「勝手に人の作品を改変するなんて許せない」といった批判的な声も上がっています。
MODに対する考え方は人それぞれですが、発売直後にもかかわらず、多くの「便利さ」や「改善」を求めたMODが登場したという事実は、裏を返せば、元のゲームに不便さや物足りなさを感じたユーザーが多かったことの表れだと思います。
開発側は、これをただの批判ではなく貴重なフィードバックとして受け止めるべきでしょう。初週だけでDL版を含めて100万本以上売れたことを考えると、相当数のユーザーが何らかの不満を感じた可能性があります。
公式側でもアップデートで修正や改善が可能な部分については、迅速に対応してほしいと願っています。
<Steamでのウィンドウサイズ変更方法>
初期ではフルスクリーンとなっていますが、ゲーム内のオプションから変更できます。
タイトル画面→冒険をはじめる→プレイ環境設定→ウィンドウ設定
「ウィンドウモード」の項目を「ウィンドウ」にして、解像度をディスプレイのものより小さい値に設定します。これでウィンドウを小さくできます。
<決定ボタンの変更方法>
決定ボタンとキャンセルボタンの初期設定は、B/×ボタンが決定、A/○ボタンがキャンセルとなっています。設定は「さくせん」→「決定ボタン変更」から変更可能ですが、ゲーム開始時に設定できるようにしてほしいと感じました。ゲーム開始直後から操作に違和感を覚えるプレイヤーもいるかもしれません。
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