SFC シャイニングスコーピオン ボディの色が変わる条件とその意味
このゲームの大きな特徴は、主人公のマシンである「シャイニングスコーピオン」のボディの色が変わることです。このページでは、ボディカラーの変化条件などについてまとめています。
シャイニングスコーピオン ボディカラー変化の秘密
土屋博士からシャイニングスコーピオンを受け取ったとき、土屋博士は「シャイニングスコーピオンには隠された秘密がある」と言っていましたね。
シャイニングスコーピオンの秘密は、レース中にボディの色が変わるということです。ボディの色は青から紫、ピンク、そして赤へと変化します。この色変化は4つの段階に分かれています。
ただ、最初から赤まで変化するというわけではなく、装備しているモーターとギヤの関係、そして主人公の熟練度に依存するのです。
まずモーターとギヤーの組み合わせで最大何段階変化するのかが決まり、熟練度によってそのうちの何段階まで変化するのかが決まります。このゲームでは、モーターとギヤーの組み合わせが基本スピードを決める要素となっており、高回転のモーターとギヤ比の小さいギヤーを選ぶと、マシンのボディの色が赤に近づく傾向があります。そして、基本的には熟練度が高いほど、マシンボディの色は変わりやすくなります。
なお、以下の要素は色変化に影響を及ぼさないことが分かりました。
- モーターブレークインの有無、モーターの消耗度
- 電池の種類・残量
- ホイールタイヤの組み合わせ
- 放熱フィン、アルミモーターサポートの有無
- ローラーの装備状態
- シャフトの種類
- ターミナルの種類
- シャーシの種類
ボディ色変化表
以下は、モーターとギヤーの組み合わせによる色変化表です。
※()内は何段階かを示す。
標準 | ハイスピード | スーパーカウンター | 超速 | |
トルク | 青(1) | 紫(2) | 青(1) | 赤(4) |
レブ | 青(1) | 紫(2) | 紫(2) | 赤(4) |
ハイパー | 赤(4) | 赤(4) | 赤(4) | 赤(4) |
マッハ | 紫(2) | 赤(4) | 赤(4) | 赤(4) |
ウルトラ | 紫(2) | 赤(4) | 紫(2) | 赤(4) |
公式ガイドブックのp28に色変化表が掲載されています。しかし上記の表といろいろと違うところがあり、検証結果と相違が出てしまいました。
色変化の検証はタイヤバグを発生させてマシンを最高速度にし、熟練度はMAX状態で行いました。距離の短いコースでは色変化が途中になることがあり、最後まで変化しにくいので結構長いトンネルコースを選択。
下の画像はレブ×超速の組み合わせでゴール直前に赤に変わったときのものです。赤に変化するときはゴール直前のタイミングになることが多かったです。
この結果をみて思うことは、「なんかハイパーダッシュモーター色変化しやすいなぁ」ということ。不思議なことにハイパーダッシュモーターは標準ギヤーとの組み合わせでも赤への変化がみられました。マッハ、ウルトラは紫なのに・・・。謎である。設定間違いなのだろうか?
熟練度が高いほどシャイニングスコーピオンの色が変わりやすいのですが、必ずしもそうとは限らないようです。熟練度が低いからといって必ずしも色が変化しないわけではなく、逆に熟練度が中程度の場合でも赤まで変化することがある一方、さらに高くてもピンクで止まることも確認しています。この変化は熟練度の数値に乱数テーブルが関与している可能性も考えられます。
そして、熟練度数値がメモリ値で0x36以下ならば、毎回赤に変化することを確認しました。熟練度レベルが最高になれば、ストレートコース以外では必ず赤に変わりことになります。なお、公式大会ではモーターの種類がマッハダッシュモーターに置き換わる仕様なので、トルクチューンで車検を受けてもピンクや赤に変わります。
色が変わっても速度は変わらない
他のサイトやRTA動画では、シャイニングスコーピオンの色変化について以下のような説明がよく見られます。
それは「シャイニングスコーピオンの色が変わると速度が上がっていき、赤になると最高速になる」というものです。
しかし、これは勘違いであり、実際は色の変化でスコーピオンの速度は変わっていません。なぜなら、SGJCレースにおいてライバルマシンは後半の1分を超えると、そこから徐々に失速するように設定されているからです。
ライバルマシンが遅くなるのはモーターピークを過ぎたためでもなく、ストーリーモードのSGJCレースだけに適用される特殊な処理によってスコーピオンが最後のストレートでごぼう抜きをしてオープニングのあの追い抜きを再現させているというわけです。つまり演出です。
色が変わると速くなるのであれば、スコーピオンのボディのみが圧倒的に速いはずです。それなのにピンク色でも追い抜きができますし、他のボディを変えてもほとんどタイムは変わりません。空気抵抗値の差は出るものの、ごく僅かなものです。
ですから「色が変わると速くなる」という説は正しくないのです。
「赤いから速いのではなく、速いから赤くなる」といえます。ボディの色変化は、熟練度の高さとセッティングのスピードを示しているのです。
当時、初見でラストレースにて真紅になったスコーピオンがライバルマシンをぶち抜いて優勝したときには、さぞかし感動したに違いないでしょう。
本作の企画段階では、最初はシャイニングスコーピオンの色変化は考えられていなかったようです。しかし、開発の終盤になる頃、発売元のアスキーから色変化を導入したいとの要望があったそうで、その後、デザイナーと検討して実装することができたとのことです。