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ロードバイクは本来、レース機材であったため、昔は競技向けのモデルしかありませんでしたが、1990年代以降では「ロードバイク=レース」という枠をこえて、ロードバイクでいろいろなことを楽しみたいという人が増えてきました。そういったニーズに応えるべく、ロードバイクは進化し多様化されてきています。

一口にロードバイクといっても、それぞれのモデルには得意分野があり、大きく分けて「レース系ロードバイク」と「エンデュランス系ロードバイク」の2種類になります。この2種類の特性を知っておくとロードバイク選びに役立つと思います。

【レース系ロードバイク】
まず、「レーシング」「コンペティティブ」「コンペティション」「パフォーマンス」「レスポンス性追求タイプ」などと表記されるのが、レース系ロードバイクです。従来から存在するスタンダードなタイプで、軽量であることと、ペダリング反応の良さを重視した、軽さと速さを追求する戦闘的なロードバイクです。いわゆるロードバイクらしさを求めるのであればこちらを選びたいところです。メーカーブランドが最も力を入れているタイプで、フラッグシップモデルはそのほとんどがレース系ロードバイクのラインナップとなっています。ただ、フラッグシップのような上位グレードのモデルは軽さと速さに優れている反面、ロードバイク初心者にとってフレームが硬い、つまり脚へのダメージが大きいと感じることもあります。自分の脚力と要相談ですね。

 
【エンデュランス系ロードバイク】
こちらは「ロングライド」「レクリエーション」「エンデューロ系」と表記されるタイプです。レース系ロードバイクと違って、疲れにくい快適な乗り心地を優先して設計されています。加速性ではレース系ロードバイクに劣りますが、振動吸収性を高めるなどして乗り手が疲労を感じにくくなるように工夫されていますので、長距離を走るロングライドやポタリングなどのんびり走るのに適しています。ロードバイク初心者をはじめ、なるべく楽にロードバイクを楽しみたいと考えているのならこちらを選びたいところです。

ちなみに、長距離走行に向いているエンデュランス系ロードバイクを指して、「コンフォートタイプ」と表記されることがあります。コンフォートとは「快適」という意味ですが、この快適という意味を取り違えないようにしましょう。
ロードバイクというのは本来すべて快適になるように作られています。たとえばスプリンターにって「快適」はゴール直線で伸びるロードバイクですし、クライマーにとっての「快適」は軽量で扱いやすいなど、乗る人それぞれ「快適」の意味は違ってくるのです。ですから「エンデュランス=コンフォート」というのは違うのです。

以上2種類を説明させてもらいましたが、実際のところを言ってしまうと、「レース系とエンデュランス系」というジャンル分けは明確な境界線があるわけではありません。特に10万円台の安いロードバイクではメーカーブランドの「このモデルは~向けです」という謳い文句はあるにせよ、レース系、エンデュランス系といったロードバイクの性格の違いは微々たるものです。レース系ロードバイクだからといってロングライドができないわけではありませんし、エンデュランス系ロードバイクだからといってもレースに向かないということはないのです。事実、石畳を走るようなレースではプロ選手であってもロードバイク初心者向けとされるエンデュランス系ロードバイクが使われていることがあるのです。

さて、レース系ロードバイクとエンデュランス系ロードバイクは具体的にどのような違いがあって分類されているのかを説明したいと思います。

大きな違いはフレーム骨格、つまりジオメトリー設計思想とパーツ選定です。

1、ハンドル位置の違い
レース系ロードバイクではヘッドチューブが短く、ハンドル位置が低めとなり、前傾姿勢が深くなります。深い前傾姿勢を保つことで力を出しやすく、空気抵抗も減らすことができるのです。一方、エンデュランス系ロードバイクではヘッドチューブが長くなっておりハンドル位置は高めになります。上体を起こしたアップライトな姿勢になるので腰や肩への負担が減ります。また、呼吸も楽になります。(モデルによってはレース系と同等のこともあります)

2、フロントフォークのヘッドアングルの違い
レース系ロードバイクでは立ち気味のヘッドアングルとなっており、ハンドリング反応を良くしています。エンデュランス系ロードバイクではヘッドアングルが少し寝ていて、オフセット量(前方へのせり出し)が大きくなっています。直進安定性を高めているのです。

3、ホイールベースの違い
エンデュランス系ロードバイクのホイールベースはレース系よりもやや長めになっています。長めに設定することによって、路面からの突き上げが軽減され直進安定性が生まれます。コーナーリング時の挙動も穏やかになって、低速から高速までゆったり走ることができるのです。逆にレース系ロードバイクではホイールベースをコンパクトに詰めています。リア周りがコンパクトになっており敏捷な運動性能を発揮します。下の写真の赤丸部分のようにシートチューブとタイヤの隙間(クリアランス)を見るとそれがよくわかります。
frame-seikaku

4、フレーム素材・剛性の違い
レース系ロードバイクは、ペダリングの反応を上げるために車種によってはフレームが硬くてロングライドにおいては疲れやすいのですが、エンデュランス系ではフロントフォークやシートステイ、チェーンステイに衝撃を吸収しやすいカーボン素材を採用、また衝撃吸収構造を取り付けていることがあります。フレームの剛性感もやや柔らかめで乗り心地のいいものになっています。
5、タイヤ、サドル
レース系では23C、エンデュランス系では少し太めの25Cが標準装備されることが多い。また、サドルはエンデュランス系の場合、あまり硬すぎないサドルが装備される。

具体的にどのモデルがレース系なのかエンデュランス系なのかを判断するにはジオメトリーを確認して判断するか、メーカーブランドのモデル紹介説明を読むことになりますが、一番確実なのはショップの店員に聞くことです。自分にとっての本当のコンフォートバイクを手に入れるためには、自分の体型や体質、目的を考慮して信頼できるショップに相談するのがベストだと思います。

レース系かエンデュランス系どちらのロードバイクを選ぶには自分の性格ややりたいことを分析してみるといいでしょう。
○スピードを思いっきり出したい
○身体を鍛えたい
○人と競ってみたい
○負けずぎらいだ
○趣味など物事に熱中しやすい

このような方はレース系モデルがおすすめです。

○フィットネスに使いたい
○気の向くまま遠出したい
○週末に旅してみたい
○速さよりも完走重視
○マイペースに楽しみたい
○身体は硬いほうだ
○ドロップハンドルにあこがれていた

このような方はエンデュランス系モデルがおすすめです。

【レース向きおすすめモデルの一例】
トレック マドンシリーズ
ジャイアント TCRシリーズ
アンカー RSシリーズ
キャノンデール CAAD10
コルナゴ ムーブ
フェルト Fシリーズ

【エンデュランス向きおすすめモデルの一例】
ジャイアント DEFYシリーズ
トレック ドマーネシリーズ
BMC GFシリーズ
アンカー RLシリーズ
フェルト Zシリーズ

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