SFC シャイニングスコーピオン モーターのピーク・寿命についてと検証
目次
モーターにはピークポイントがある
グレードアップパーツは、新品の状態が最も性能が良くて、耐久度バーが減り劣化していくと性能が落ちてくるというのが一般的な傾向ですが、モーターだけは違います。
モーターは少し消耗した状態だと、通常よりも回転数とトルクが上昇し、最高のパフォーマンスを発揮するのです。
これを「モーターピーク」と呼びます。
現実のミニ四駆でもモーターのならし運転は大事です。ここまでリアリティに考えられているんですよね、このゲーム。
モーターのピークは、このゲームをクリアするには絶対外せない要素の1つです。
モーターピークに関する説明は説明書には記載されていませんが、海浜パークにある四駆図書館でそれらしい情報を掴むことができます。
モーターピークはどのあたり?
では、モーターがピークになるのはどのくらい消耗したところなのかというと、下の画像のところになります。
モーターのお尻の部分、色が変わっているところをエンドベルといい、ちょうどそこの境目のところになります。消費部分がほぼ正方形に見えるくらいですね。この部分からがモーターピーク開始点です。
モーター劣化の値
モーターのピークはあるものの、当然ながらずっとピーク状態が続くわけではありません。モーターも必ず劣化するのです。
モーターの状態は消耗度に応じて4段階に分けられ、それらをメモリ値で表すと以下のようになります。
モーターの状態 | メモリ値 |
新品状態 | 0x00~0x28 |
ピーク状態 | 0x29~0x55 |
劣化状態 | 0x56~0xA9 |
ポンコツ状態 | 0xAA~0xFF |
パーツの消耗度は電池を除いて、0x00から0xFFまでの1バイトで管理されています。
ピーク状態は0x55までなので、モーター消耗度が3分の1を超えるとピークが終了するということになります。
また、それぞれの状態ではその間は一定の速度となっています。(他パーツの劣化による減速を織り込まない)
チートを使った検証で、モーターの現在消耗値を0x00に固定したときと、0x28に固定した場合では同条件でタイムは変わりませんでした。
グラフで性能変化値を表すとこんな感じ。速度が一定なので曲線を描くのではなく、階段状になります。
※縦軸は100からタイム秒数を引いた数を入力しています。
※グラフでは新品状態とピーク状態の差があまりないですが、これはピーク状態で走ったときのタイムがクリームパンコースのタイム上限に引っかかっているからです。
劣化状態とポンコツ状態となる期間が長いことも分かります。そして、この消耗度による性能変化はどのモーターでも共通です。
ピークを過ぎるとガクッと性能が落ちてしまうため、重要なレースの前には耐久度バーをピークの少し手前にしておくのがハイスピードで走る抜くコツ。ピークを過ぎてしまっている場合は、該当のモーターを買い直して、適当な模型店レースを数回走り、モーターの調子をピークの手前に合わせるようにしましょう。
モーター状態による速さの違い検証
モーターの状態による速さの違いを検証します。
前述した4段階の状態に加えて、ブレークイン済みと未ブレークインのモーターに分けられます。そのため、モーターの状態は8つのタイプに分類されます。
8タイプのマシンをクリームパンコースの1コースレーンを走行して、それぞれマシンの速さをタイム計測しました。結果が以下です。
状態 | タイム |
ブレークイン済ピーク | 32秒80 |
ブレークイン済新品 | 33秒50 |
未ブレークインピーク | 34秒79 |
ブレークイン済ピーク過1 | 35秒60 |
未ブレークイン新品 | 37秒76 |
ブレークイン済ピーク過2 | 40秒90 |
未ブレークインピーク過1 | 45秒48 |
未ブレークインピーク過2 | 53秒09 |
当たり前ですが、ブレークイン済みのピークモーターがダントツの速さです。一方でポンコツ状態のモーターはかなり遅いですね。
ブレークインしていなければさらに速度が落ちるのでとんでもない激遅になります。これほど差の出る要素はなかなかありません。
いかにブレークインが大事なのかよく分かります。
ちなみに、季節レース(スプリングレース予選、スプリングレース決勝、サマーレース決勝、オータムレース決勝、共通予選)とS.G.J.Cではモーターの性能はマッハダッシュモーターとして扱われ、状態フラグと消耗度のみが参照されます。
イベントタイマンレース、自由参加レース、そしてフリーバトルの場合は装備しているモーターの種類がそのまま影響します。
主人公以外のマシンのモーター消耗度
主人公以外のマシンにもモーター消耗度は設定されています。
スタート時から既にピークに達していたり、スタートからあと少しでピークに達するような設定が行われています。なかにはピーク終了直前になっているマシンもあり、これをみると、サマーレースとオータムレースでブロッケンギガントが途中で失速する理由が分かります。
以下は各レースでの主要マシンのモーター消耗値のリストです。
※イベントレース、主要レースのみ掲載
※モブマシンは省略
<朝日町 エキシビジョンレース>
サイクロンマグナム 0x27
ハリケーンソニック 0x28
<朝日町 タイマンレース>
ブラックセイバー 0x00
<ゲームセンター藤吉レース>
スピンコブラ 0x23
<スプリングレース予選 決勝ヒート>
スピンコブラ 0x00
ブラックセイバー 0x00
<日光平 ミニ四グリーンカップレース>
サイクロンマグナム 0x28
ハリケーンソニック 0x28
<スプリングレース決勝>
スピンコブラ 0x29
サイクロンマグナム 0x28
ハリケーンソニック 0x28
ブラックセイバー 0x28
<野試合バトル>
ビークスパイダー 0x3B
<海浜パーク エキシビジョンレース>
サイクロンマグナム 0x27
ハリケーンソニック 0x28
トライダガーZMC 0x28
<サマーレース決勝>
トライダガーZMC 0x28
サイクロンマグナム 0x29
ブロッケンギガント 0x50
ハリケーンソニック 0x29
<タイマンレース>
ビークスパイダー 0x29
ブロッケンギガント 0x29
スピンコブラ 0x29
トライダガーZMC 0x29
レイスティンガー 0x29
<共通予選レース>
ブロッケンギガント 0x3B
ビークスパイダー 0x3A
<オータムレース決勝>
サイクロンマグナム 0x29
ハリケーンソニック 0x29
レイスティンガー 0x29
ブロッケンギガント 0x52
<スーパーグレートジャパンカップレース>
サイクロンマグナム 0x29
ハリケーンソニック 0x29
トライダガーZMC 0x29
レイスティンガー 0x29
なぜか遅くなる?謎のマシン失速の原因
速いはずのセッティングなのに、
「なぜかマシンが遅い」「最初は速かったのに、徐々に遅くなる」
という現象を経験したことはありませんか?
これらのマシンの急激な減速は、ほとんどの場合、ブレークインが行われていないことに起因しています。未ブレークインのモーターを付けて走行すると、レースが始まってから30秒で急激な速度低下が発生してしまうのです。
他の要因としては「モーターのピークを過ぎた」「電池が減りすぎている」が考えられます。